1回目は一十八日の精油づくりについてご紹介します。

一十八日では自社蒸留の精油を「かおる里山」というブランド名で売り出ししています。

勿論、一十八日で取り扱いしている香りは全て自信を持っておすすめ出来るもののみなのですが、やはり自分で蒸留をしている精油の可愛さはひとしお。

もっともっと沢山の方に香りを知って頂きたいと思っています。

材料を集める

ある日のクロモジ採取

南会津の森には杉などの針葉樹の生えているエリア、ブナなどの広葉樹の生えているエリアがありますが、クロモジは主に針葉樹の下に生えます。

今は地元の方にご協力を頂きながらクロモジを採取しています。

細かく粉砕する

蒸留をする前に粉砕機で細かく粉砕させます。

バリバリバリーッと凄い音がするので耳当ては必需品です。

蒸留をする

材料の粉砕が終わったら、いよいよ蒸留です。

今、南会津の蒸留工房では3台の蒸留器が活躍中。

250リッター~500リッターで、蒸留する素材、精油の使い道などによって蒸留器を変えています。

食品用の蒸留器では、香料(食品添加物)も製造することが出来ます。

この木で囲んである通称「2号機」

いつもクロモジの蒸留で活躍してくれています。

クロモジに限らず、精油の蒸留には色々な方法があります。

材料を粉砕する大きさ、材料の詰め方、蒸留する時間、蒸気の当て方、温度…

私達も「南会津かおる里山 クロモジ精油」として精油を世に出す前、本当に沢山の実験をして、香りや成分を確かめ、最適な方法を探ってきました。

今でも少しでも香りの良いものをと考えており、データ取りは欠かせません。

確かに自然のものですので、その時々によって香りが異なることもあります。

その中でも少しでも香りのブレを無くし、良い香りのものを皆さまにお届け出来ればと、今でも試行錯誤しながら蒸留を行っています。

濾過・瓶詰・熟成する

蒸留が終わったら濾過の作業。

精油とフローラルウォーターを分けたり、精油の中のゴミや不純物を取り除きます。

オイルの質に左右される大切な作業です。

その後は熟成。

蒸留をした直後は独特の香りがします。

因みに私達はこの香りを「蒸留臭」と呼んでいます。

焼きいものような…実際に嗅いでみないと表現出来ないような香りなのですが、この「蒸留臭」を抜いて本来の芳しい香りにするために精油を寝かせます。

寝かせるのにも色々な条件、時間があり、ここにもこれまでの実験の結果が生かされています。

分析をする

熟成させて、芳しいクロモジの精油が出来上がりました!

しかし、一十八日はここでは終わりません。

必ずロット毎に成分分析を行います。

一十八日の東京オフィスにはガスクロマトグラフィー分析機、高速液体クロマトグラフィー分析機を設置。

全ての精油を成分分析してからお客様にお届け出来るような体制を整えています。

各精油毎に社内の基準を設け、それに当てはまらない精油については出荷を行いません。

お客様に安心してご利用頂くために、安定した品質を担保するというのも大切なことだと考えています。

ボトリングしてお客様のもとへ

様々な工程を経て、お客様のもとへ。

全国のお店でご購入頂ける他、オンラインショップでもお求め頂けます。

最後の一滴まで楽しんで頂けると嬉しいです。